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年度決算の振り返り、償却資産の申告と勤務先の抱える問題について考える [仕事の話]


どうも、先日は決算について愚痴っぽい記事を書きましたが、
落ち着いてきたので、今度はもう少し冷静に、そして将来の自分が読み返して為になるような、
そういう意味で「資産性の」ある記事を書きたいと思います。
(会計上で「資産性」というと「将来の収益獲得や費用減少に繋がる」みたいな要件の事を言ったりしてるんですけど)


まず年度決算について振り返ります。

・やったこと
①BS科目の見直し→残高や期中処理が間違っているものが期中放置されたままだったのを決算で一気に直すことに、こんなことは期中にやっておくべきだし(俺が入る前の時期に対して)、気づいておくべきだった(俺が入ったあとの時期については)
②消費税の修正→基本的に上記と同じだけど、為替差損益などを普通に課税で処理していたのは俺も驚いた。明らかに間違いな処理が実務上の都合(スタッフさんの知識レベルや月次決算資料の都合)を理由にまかり通っているのはヤバイのではと思った。
③賞与の処理→期中毎月引当金を繰り入れている。引当金と支払い時の差額を、賞与ではなく未払賞与で処理して、部門別に生じている差額を未払賞与の勘定内で処理するということをやっているけど回りくどすぎるし、決算時の整理もめちゃ煩雑で会計データを見た顧問税理士から不興を買った。
④固定資産の整理→直近の税務調査のきっかけがソフトウェアの処理だったので、顧問税理士がきちんとした処理をしようとしてくる心情は理解できる。上司があんまり乗り気じゃなくめんどそうにしてたのが意外だったが、上司はその後顧問税理士が「欠損金が実は今期まで100%使える」というファインプレーの指摘をした瞬間手のひらを返したように喜んでいたので、なんか都合いいなwと思った。
⑤確認状の発行→監査法人による監査業務の一環で、取引しているすべての金融機関+ランダムサンプリングした得意先・仕入先に対して、売掛金・買掛金の残高や年間の取引内容を確認するための書類を送る。
普段請求書を送っているところに送っても、相手の会社内でたらいまわしにされることが多いらしく、確認状を発行する会社に対して事前に「確認状が行くので、数字を管理している部署を教えてくれませんか?」という根回しを、当社の事業部門のメンバー(あるいは、相手の営業と仲良くしている人)にしてもらう必要がある。しかし、その根回しをしても「監査法人が確認してくるなんて何か陰謀があるんだろ!」とか言ってくる会社もあったりする(本当にあった)。監査法人は送付から返送までにおおむね2週間を見積もっていたりする。(確認状の準備は会社でやるけど、送付者と返送先は監査法人になっている)とりあえずめんどくさかった。

・決算振り返りまとめ

①期中管理があまいと財務諸表キレイにするのめっちゃ大変
②安易に消費税を対象外にした修正仕訳とか振替仕訳とか入れんのはヤバイ
③期中に支払う賞与の賞与引当金繰入をやってる場合の処理がなんかやっかい(今後の課題)
④法人税には補助科目つけて国税と地方税くらいには分けた方がやっぱりいいと思う



今日は償却資産税の申告も早めに済ませたので、それについて自分の学びをまとめておきます。

①償却資産税の対象は有形固定資産だけ。一括償却資産は含まないけど、10万~20万の間の取得価額でも、個別償却してる資産は対象に含まれるので気を付ける。
②普通の方式の場合は、前年の1月2日~今年の1月1日に増加した資産と減少した資産についてのみ書くみたいだけど、電算方式(要はPCでソフトとか使ってやってるタイプの事だと思う)の場合は問答無用で1月1日時点の全資産を記し、その年に増加した分だけ増加事由の番号をマークする方式をとる。減少分がある場合は減少資産の明細を書くんだと思うけど、今年は無かったのでその場合の申告書は見れなかった。電算方式の場合は、1枚目のところに課税標準まで求めて記入する必要がある。(電算じゃない方式はそこは書かなくていいっぽい)
③電算方式は資産コードを独自に設定して申告書に記入する。本当になんの縛りもないので個々の会社の裁量にゆだねられているっぽい。
④償却資産税は課税標準に100分の1.4をかけて求める。6月くらいに税額通知されるらしい。

当社はPCA固定資産使ってやってますが、どこのソフトでもちゃんと資産登録さえしておけば結構簡単に済むなということは前職の経験も合わせて考えて思ったことです。普段の行いだよな。
資産コードと増加事由を登録し忘れていたのでちゃんとスタッフさんにも共有しとかないといけないですね。

償却資産税の申告は、僕が大体一人でぶつぶつと考え事をしながら黙々と?(笑)作業をしただけで終わったので気づきも簡単に振り返ることができましたね。実は前職ではほとんどやっていなかったのでいい経験になりました。ちゃんと経理としてレベルを上げる機会になってると思います。


決算は、顧問税理士のプロい活躍と、不甲斐なくも上司を頼ることにした自分の英断(≒帰宅)によってひと段落を見せていますが、なんというかまぁ酷かった(笑)
会計データがとても8期目の会社とは思えない非洗練ぶりなんですよね。
会計処理が酷くガラパゴス化していて、為替差損益の処理・賞与関係の処理・そして「マイナス仕訳による修正処理」という3つのガンを抱えています。為替差損益はまあ年一の処理でもよいかもしれませんが(監査法人はなんで今年の3Qまでの四半期決算で見逃してくれていたのか謎)、あとの2つはちょっと今年の期中から何とかしときたいです。

マイナス仕訳については、T/Bで見たときに金額の感覚が意味わからなくなるので初見で見たときもやばくね?と思ったんですが、顧問税理士は「内部統制上よろしくない」ともっと正確な指摘を飛ばしてきました。上司は「csvで仕訳入れる時にこっちの方が楽じゃん」の一点張りでちょっと怖いくらい聞く耳をもちません。理論派の僕としては正直この件は顧問税理士と同意見で、普通に貸借を反対にしてプラス計上できちんと修正仕訳を切っていく方がやりやすい人です。ってか、仕訳を修正するときに「いったんマイナス仕訳して、それから正しい仕訳を入れる」って逆にしんどくないすか?無駄に仕訳が多くなるから元帳見直してるときも結構邪魔なんですよ。例えば期中のある仕訳達100本を全部マイナスして入れなおしたら200本増えるわけです。マジスクロールだるい(笑)

複数のミスった仕訳(過月分で内部統制上直接修正できない)の修正仕訳を新たに入れるにしても、総額集計して一本、あるいはできるだけシンプルな仕訳で綺麗に見やすくデータを作っていった方が、別の時間・あるいは別の人間がデータを閲覧したときにも理解しやすいと思うんですよね。

「ガラパゴス化」というのは僕が勝手に表現として持ち出した言葉ですが、こうした会社独自の会計処理を身につけていく事は一人の、将来的には転職の可能性を持った労働者としては不利だと思うんですよね。汎用的なスキルや会計知識の習得を妨げ、自らの市場価値を貶める行為だと感じてます。それに上場目指してるなら会計面も世間のスタンダードを目指さないとやばい気がするし。

僕はまだ4か月目で半人前のくせに、今年からはより一層経理の定常業務を中心的に任される感じになりそうなんで、他社を知り、プロである監査法人と顧問税理士の指導を真摯に仰いでいきたいですね。ある種、介入を認めることになりますが、彼らプロを頼らないと会計処理を正常化する圧力は足りなそうなので・・・。


今日の所はこの辺で、少しだけ経理の実務についてもお伝え出来たと思います。確認状とかはマジで初めてだったので段取りも改善の余地残りましたね。。

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