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20210825 転職活動総括③ 意思決定編 [仕事の話]


最後の話になります。
ここまでくると実務的には殆ど流れが確定しているんですが、意思決定をいかにやったのかは巷にあんまりナレッジが多くない気がしています。
これが正解だと言い張るつもりは毛頭ありませんが、日記として書いておこうというスタンスで。


0.前回までの行動の結果どうなったか

ワンテンポ早く進んだ会社のオファー面談が1件決まり、
他の最終面接が数社ほどその数日以内にfixしました。
控えめに言って順調でした。ただ、当事者としては非常に日程調整で苦労しました。


1.最後の1週間でやったこと

①日程調整(最初のオファー先に対して・他の応募先に対して)

・最初のオファー先に対して

返答期限を待ってもらえるように交渉しました。他の応募先の情報(社名と日時と志望度)をすべて開示した気がします。少なくとも隠すつもりはなく、話すべきことや聞かれたことは全て話してます。甲斐あって最終的には1週間しっかり検討する時間をもらえました。(本来の期限はもっと短かったらしい)


・他の応募先に対して

逆に、できるだけ早く選考を進め、オファーも極力早く出してもらえるように交渉しました。
オファーが返答期限に間に合わなければ辞退する方向で対応をエージェントにもお願いし、もう物理的に間に合わない会社は実際に数社辞退してます。
ここの切迫した温度感をエージェントと電話で共有し、急いで進めたのは正解でした。

こういう時電話の方がいいかもって思う瞬間はやっぱたまにあります。電話が嫌いって人もいますけど、媒体の違いは絶対的な優劣関係ではなく、特性の違いなので、緊急性のある連絡や強い温度感のやり取りは テキスト<音声<対面 だと思ってます。逆に伝達する情報量が多い時、やり取りを記録すべき時はテキストが最良ですよね。


②オファー検討(オリジナル変数の作成~ゼロベースで見直し~とにかく色々やる)

・オリジナル変数の作成

敢えて初めにこの施策について振り返っておくと、
「試行錯誤の中で生まれたユニークな試みではあったけど、結局意味はあんまりなかった施策。」
です。なので、話半分に聞きましょう(笑)

どっちかというと、オタピーという人間は実務上はこういう感じで分析をしようとする人間だ、というのが端的にわかるエピソードです。 前職までの実務ではこういう温度感の活動がハマって改善につながるケースも確かにありました。

今回はオファー先を比較するために「拘束時給単価」という概念を勝手に作りました。

背景として、「年収」「残業時間」だけでなく、昨今のコロナ下でリモートワーク・在宅勤務制度が整っている会社が増えてきています。特にエンジニアについてはもう多くの会社がフルリモート前提になっていると思います。たまにどうしても必要な時や、来たい時に会社に来る程度ですね。

在宅勤務制度は多くの場合、感染対策を名目として整備され、普及していますが、副次的な効果として出勤時間を削減してくれます。
僕の場合、大体の会社で片道約1時間なので、1日リモートができるだけで2時間無駄な時間を削減できますので、これを労働条件の考慮に組み込む形で、以下の計算式で「拘束時給単価」というものを算出しています。
これをもって「年収」「残業時間」「リモート率」という複数の変数の情報を1つの変数に圧縮し、各会社の労働条件を単一の指標で比較可能にしました。

「拘束時給単価」
=年収÷(月平均推定拘束時間)×12
=年収÷(出勤時間+月平均残業時間+160時間)×12
=年収÷( (1-リモート率)×20日×2時間+月平均残業時間+160時間)×12

月平均残業時間は、応募先ごとに直接/エージェント経由でヒアリングします。
重要なのは「残業時間」「リモート率」は1つの会社でも部署ごとに異なるので、必ず自分がジョインする予定の部署の状況を具体的に聞くことでした。    

特に経理、ひいてはバックオフィス部門はリモート率が低いです。 全社的にはリモート進んでるけど、管理部門だけは毎日出社しているという会社は、決して珍しくありません。(危うく間違った認識のまま進みそうな会社もありました) 紙という媒体に阻まれたり、「(それが本当の問題かはともかく)リモートだとスピード感のあるコミュニケーションができないから」という理由でリモートをやっていない会社は実際に面接のヒアリングで聞いてきた内容です。 会社の温度感もばらばらで「何としてもリモートを整えたい」という強い温度感の会社もあれば、「まあ将来的には実現したいかなぁ」くらいの会社もあります。当たり前かのようにリモートを整えているバックオフィスは偉い!


・ゼロベースで見直し

ということで、この「拘束時給単価」が最も高い会社を選べばokだし、交渉の時はこれを提示して年収を吊り上げればよいよね。ヤッター楽勝!

…とはなりませんでした(笑)

まあ必要な情報は殆ど出そろって、比較できるようになったんですけど、
なんかこうやって「鉛筆舐め舐め」みたいなことをしていても、虚しさを感じる一方だったんですよね。

そこに気づいて、考え直しました。もちろん参考にできる指標ではありましたが、これに頼り切って判断するのはなんか違うと思い始め、
さらにとある最終面接で「君は会社をどういう軸で選ぶ?」という質問に対して、特に深く考えず直感で答えた回答内容に「年収」の要素が出てこなかった自分に気づきました。
「やっぱ金が一番じゃないのかも」というのがかなり強い確信に変わったのは最後の1週間が始まってから2日目くらいです。(笑)
そこから「一から考え直さなきゃダメだ!」という感じで、とにかく情報が出そろうのを待ちながら、まずは目の前の最終面接のパフォーマンスを出すことに専念していきます。
結果として、複数のオファーを頂くことができ、十分な比較検討のし甲斐がある状態になりました。

・とにかく色々やる

これは最後に土日を使って検討したときの話になりますが、
結局あらゆる手を使って検討しました。

まず、返事をくれそうで自分が意見を聞きたい他の人に意見を聞くことにしました。

自分の人生の意思決定なんだから自分で全部決めるべきかな、と強がってましたが、
やめました。

あと、これも意味があったのか正直怪しい(今でも疑い深い)ですが、自分で応募先のアンケートを作って自分で評点をつけて、それをまたオリジナル変数として圧縮して評価することもしました。完全に拘束時給単価のアイデアに影響を受けてますねw
まあその色んな軸で検討するアプローチなので、やってることは違うのですが。

アンケート項目は以下の通り。
キャリア・金・人・働き方・活躍度・事業込み会社好き度・将来性・重みづけ得点

「重みづけ得点」以外の項目に対し、良いと思っている/分かっている順に昇順で1~4とかで得点を付けてます。その後、自分の中でこれは重要視しているなという価値観として、
「働き方」「活躍度」「事業込み会社好き度」については得点を2乗して、それを合計して「重みづけ得点」を算出します。

こうすることで、重視している観点の得点が悪い(大きい)会社は合計得点が大きくなります。
「重みづけ得点」が最も小さい会社が、このアンケートにおいては良い評価となるということです。

「マジで俺何やってるんだろ…こんなことして何の意味があるんだよ…w」
と、1人で嘆きながらこれを試行錯誤して作ってましたが、「表面上論理的な結論をそれっぽく可視化しておく」くらいの意味はあったかもしれません。


あとは土日中身体を休めながら、とにかくあーだこーだ考えてました(笑)
それでだんだん、「あーうーん、やっぱここかな。~だったし。」みたいな感じで、直観に対して理由を後付けする感じで結論に至ってます。

さんざん論理的な検討をしようと頑張ってきた割に、結局自分のインスピレーションに頼って結論を出してるので、「何なんだよ俺w」とは思ってますが、まあこんな感じです。


2.全体方針として何を意識していたか
以下2点は、自分が具体的な方策を思いつくにあたり前提としていた思考です。ちょっとだけ抽象的なレベルとして何を考えていたかという話です。

①「自分株式会社」の意思決定であると捉える

前回の記事でも「オファー検討は相見積もり」みたいな話はしてると思いますが、同じ話です。

しっかり比較検討できるように、情報を期限内に揃えられるよう交渉をすることに始まり、
内部統制を含めて意思決定プロセスが会社でどのように行われているか思い返した結果、
外部の顧問先(これは個人に置き換えると親とか友人とか)に意見を聞いたり、
複数のやり方(自分で評定をとったり、はたまたふわふわと考えたり)で検討しようとしたのは、
この考え方があったからです。

自分株式会社には今のところCEOとCFOがいます。 色んな意思決定をするのがCEOで、僕の家計を管理する思考がCFOです(笑) 幸い人生のある時点から財政的には納得しており、自分のCFOとしての能力は自分としてもそこそこ信頼できる感じですので、そういった安心感を踏まえて意思決定した感じになってます。 イメージの話なので話半分にどうぞw

ちなみに、「自分株式会社」という概念は確かmotoさんのvoicyから拝借した考え方なので、興味が出た方は必ず聞きましょう。というか職務経歴書の書き方でも参考にしてるし、普段の思考活動の随所で影響を受けてる気がするので、全部オススメです。


②意思決定の内容ではなく、意思決定のプロセスに後悔しないようにする

これは個人的に最後の数日で特に意識していたことです。
上記の「自分株式会社」の話とかなり近いですが、特に内部統制に重点を置いたときの話です。
前職でもそれなりに内部統制に関する業務を担当した身として考えたことです。
会社としての意思決定やそれに基づく経済活動を合理的に、極力間違いなく行うための仕組みが内部統制ですから、そのままこの状況に当てはめるにふさわしいと思います。

「後悔しないように」ってよく言っちゃうし思っちゃう人間で、
実際のところ転職においては「後悔しないように=転職先を『正解』にできるように転職後に頑張れよ!!!」という話が結局のところは全てだと思ってますが、
それでも自分の人生方針として「後悔しないように」と言い続けてる人間なので覆すのもなんか違うと思う中で考えた話です。

意思決定を後悔するパターンを2つに分けました。
・内容に後悔する=「なんでこの会社にしちゃったんだ…意思決定をミスった」
・意思決定の仕方に後悔する=「なんであんな適当な決め方しちゃったんだ…結果はともかくとしてもっと考えとけばよかった…」

です。

このうち、この意思決定をする瞬間の段階として回避の努力ができるのは、後者だけです。

実際のところ、内容に満足して後悔することが無ければ意思決定の仕方に不満を抱くことは無いと思いますが、内容に不満が出たときセットで考えるべきは意思決定の仕方であり、そこには妥当性があったと評価できれば内容への不満をいくらか割り切れることに繋がります。内容も不満で意思決定の仕方もダメだったと思い至った暁には、目も当てられない後悔の念に駆られるという事です。

前者の意思決定の内容については、突然倒産したり等の未来の不確定事象は避けられませんし、転職後の自分の努力に依存している要素が高いと思ってます。というか自分の努力で何とか良くしていきます。それがベンチャーのバックオフィスを担うものとして持つべき思考です。


というわけで、決め方に未練が残らないようにいろんな検討の仕方を考えました。
※色んな検討をしたとも言えますが、まず検討の仕方を考えました。
残念ながら自分は一人なので、承認者を複数置いての承認フローは構築できませんでした(笑)
精々できることとして、いろんな観点で各社の懸念点を整理して、それに対する自分の答えを考えたり、いろんな意見を聞いてそれに対する自分の考えをまとめ直したり、といった割と泥臭い思考活動を並列で行ってます。

まあそれでも土日ずっと48時間考えていたかというとそうでもなく、
整体に行ったり買い物したりカフェでくつろいだりFGOをしたりアニメを見たりと、通常の活動に夢中で考えてない時間も当然あったので、ちゃんと考えていた時間は土日累計で5,6時間くらいでしょうか?結局月曜日も少し時間を使いましたが、ひとまず納得いく結論の出し方をやりきれたと思います。

結局これが良かったのかどうかは、更に未来の自分が振り返って再評価することになるでしょう。
後悔するものになるかどうかは自分の気持ちの持ち方次第という側面もあることは否定できません。

とはいえ、今日の時点ではひとまず良しと言えるので、そうします。(笑)




ということで、以上で転職活動の総括は以上です。
細かい加筆もそうだし、教育系の活動と経理としての活動での比較とか他にかけるネタはありそうなのですが、あんまりそういう事をやった試しがなく、特別なリクエストが無い限りはやらない気がします。
逆に言えば、追加の質問や要望があれば書く可能性もあるので、気になったことは遠慮なくリプでもDMでもコメントでも貰えれば対応します。

皆さんも良い転職活動を。
タグ:転職
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