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不信の集積で作る信頼の話 [仕事の話]

久しぶりの執筆は仕事の話です。

今日は
「信頼できる仕事は信じないことの繰り返しでできていたりするなぁ」
と感じた、当たり前かもしれないことの話です。


今僕は経理の仕事をしているのですが、
最近どうもミスが発覚することが多いです。
それも、どれも共通して「正しいと思っていたものが、実は間違っていた」というパターンだったりします。

僕もこの仕事をして4ヵ月が経ち、
仕事上の手続きについて全く無知という事は無くなりました。
むしろ仕事の手順について習熟してきたからこそ、
こういう風にミスをしているのかもしれません。

例えば他の部署の人にヒアリングした請求に関する情報、
例えば監査法人からの指摘事項、
例えば顧問税理士の作った確定申告書、

僕が「この人から得た情報なら、現場の人だし/プロだし/資格持ってる人だし、大丈夫だな」
と思って信じた情報が、ことごとく間違いでした。

経理の仕事は基本的にミスが許されません。
完璧に手続きされていることを前提とした減点法の職種です。

僕は今日このことについて考えるまで、信頼のできる仕事をするための方針としては基本的に
「正しい情報を知っていると信じられる人に聞いた情報を元に仕事を進める」
ことをしていました。もちろんエビデンスも確保しますが、基本的に現場の人間・外部のプロの判断や発言、情報を信じるスタンスでした。
正しい情報を元に正しい手続きを踏めば仕事は完成するという思想は、順接的です。
性善説的と言ってもいい気がしますが、まあ爪の甘いスタンスだということなのでしょう。


ところが必要なのは全くの逆で、必要なのは
「相手のもたらすアウトプットに対する徹底的な不信と、それに由来する病的なまでの確認」
だったようです。
公認会計士だろうが税理士だろうが、得意先と直接やり取りしてる担当者だろうが、
「とにかく相手が間違っているかもしれない」
ひいては「自分が正しくないかもしれない」
という自分も含めた全方向的な疑いのプロセスと確認のフィルターでろ過された仕事だけが、 「この数値は正しい」と信じられるアウトプットを生んでくれるようです。

逆説的だと思いましたけど、もしかしたらこれは経理の仕事に限らず、
他にもこういう仕事は多分にあるというか、
もしかしてあらゆる仕事にこういう側面があるのかもしれません。

とはいえ、前職の会計事務所時代にこういうことは殆ど考えたことはなく、 それでいてミスは殆ど起きなかったので、 「これはベンチャーや企業の経理という職種に特有の要素なのかもしれない」 という思いも拭えないでいます。 正しい情報を正しいやり方で処理して順当に結果を得る仕事も、 僕は確かに経験してきました。 再現性の高いタイプである僕にはそっちの仕事の方が合ってるはずです。 それはその方法を確立してくれた上司や先輩たちのお陰ですから、 僕は彼らにとても大きな敬意を表したいと改めて思います。


話を戻して。
好みの問題ですが、
僕はこの、今自分に必要とされている
「徹底的にすべてを疑う、性悪説っぽい」スタイルが好きではない気がします。
頑張ってこのスタイルをやってみますけど、
必要だと割り切った上で、それでも絡んでくる性格的適性の話です。


思えば上司も、その上の上司であるCFOも、
「北斗の拳」的な殺伐とした感じの人間観だなぁ・・・
と個人的には感じていました。
「人なんてそうそう変わんないよ」とか
「あいつほんと信用できない」とか平然と言います。
「監査法人の誰々とかあてにならないから」等々。
ここ最近で、「ああそんなに信用してはいけないものなんだな」と漸く思い知らされる出来事は何件か経験しましたが、それにしたってなんか悲しい世界観だと感じてしまいます(笑)
バックオフィスで出世する実務家がみんなそうなのかは知りませんが。


僕個人は、変なことがない限り基本的に人を信用してる感じです。
一度疑うとむちゃくちゃな疑心暗鬼で精神が死ぬとかそういう懸念もあったりしますが、
基本的な人間観が上司たちとは対比される程度には牧歌的なんだと感じてます。


そういう人間観が今までの自分に「疑う」という行為を無意識にさせていなかったのかもなぁと思うと、性格的に今の仕事向いてないじゃん!?っていう考察になりました。
いやまあ最近早くも転職を考え始めたのも影響しています。

年明けからスケジュールの圧迫感に嫌なストレスを感じる自分を自覚するようになったし、
仕事の進め方でモヤモヤっとしたり、
軽くバーンアウトしたりしたので、
今のように職種への適性を考えたり、
自分が本当にやっていきたいとか、
興味を持てるとか、
得意を生かせる仕事とか、
一生やっていきたい仕事とか・・・etc
について最近考えなおしています。



後半は僕の個人的な話になりましたけど、
「疑いまくって正しくする」みたいな逆説的プロセス(そこまで逆説的じゃないかもしれないけど)はきっと皆さんの身の回りにも使う機会があるんじゃないでしょうか?
「攻撃こそ最大の防御」みたいなやつと似てる気もします。



ゆっくり書いてたら1時間くらい経ってる。
遅筆だなぁ・・・

そのうちもっと抽象的な感じで文章かけたらいいなと思うようになりました。
自分の文章も振り返りが必要なんだろうなぁ・・・w

では今日はこの辺で。



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